他人と比較する

いつも他人と比較されながら育った子どもは、親の言うことを信用しなくなるそうです。大人の場合でも、他人と比較されて嫌な思いをすることがあると思います。
しかし、それなのに自分のお子さんに対しては、他の子を引き合いに出し、叱ったりしていませんか?よく耳にするのが「「他の子を見なさい。誰も騒いでないでしょ!」、「○○君を見なさい。ちゃんと勉強しているでしょ!」、というような親の言葉です。
「他人を引き合いに出してはいけない」と常々言われるのに、それでも当然のことと思われるくらい、耳にしますよね。周囲の子ども、兄弟姉妹、親自身の子どものころを引き合いに出すことさえあります。とにかく、子どもを他人と比較するというのは、よくない影響が多いので注意が必要です。
他人と比較する、つまり、比較して悪い所を指摘するわけですが、そうした行動習慣を子どもに植え付けてしまい、人と違うということは無条件に悪い事だというような意識を埋め込んでしまうものです。
もうひとつあります。「注意するのは子どものため」というのは、本当にそうなのでしょうか?「あなたのためを思って言っている」という心理は、実は親が安心するための心理だということかもしれません。
比較されるほうの子どもからしても、そうした心理に気がつくかもしれません。子どもは愛情を感じるどころか、自分の立場にプレッシャーを感じるでしょう。このように比較するのは良くないのです。子どもを褒める際も、他人との比較を使って誉めるのは控えた方がいいと思います。